車の運転で「右左折」する時にはどのような手順でされていますか?
「何言ってるんだ、ウインカ-を出して曲がるに決まってるだろう!」と言われると思います。(注)ウインカ-を「あげる」「だす」「つける」「点滅」と言い方がありますが、あえて「だす」と表現させて頂きます。
ウインカ-を出して曲がるのは当たり前なのですが、走行状態から曲がるまでの手順が二通りあるのです。
基本「曲がる」「曲がりたい」時は、30m手前で合図して下さいとなっているのですが
<Aパタ-ン>
①ブレ-キを踏んで減速する
②ウインカ-を出す
③曲がる
<Bパタ-ン>
①ウインカ-を出す
②ブレ-キを踏んで徐行する
③曲がる
この二つのパタ-ンです。どちらがスム-ズでしょう?
そんなのどちれでも同じでしょうと思われる方もいらっしゃると思うのですが、実は違うのです。
正解は<B>なのです。
教習所でもこの操作手順で教えますし、損保会社の「交通アドバイザ-」も同じ指導をします。
何故<B>なのかと言いますと
最初にウインカ-を出すことによって、周囲の車両に対して
「この先曲がりま~す!曲がらせてくださ~い」と合図をして教えてあげる事によって周囲のドライバ-は「おっ曲がるのね、そしたら減速するからブレ-キ踏むよね」という予測を組み込み、「こちらも減速しないとね」とそれに応じた運転をする事で交通安全が保たれるのです。
これが<A>だと、周囲は「おっと!なんだ直線で?障害物でもある?」となり若干慌てることもあるでしょうし、中には「何よ~」とイラつく人もいるかもしれません。その後ウインカ-がでると「な~んだ曲がるのか~」となるのです。
中には、「あっ!ここで曲がるんだった」と慌ててブレ-キを踏み、ウインカ-を出して曲がる。なんて光景を目にする事があります。
これは非常に危険です。
この場合は一度通り過ぎてから回り道をするのがベタ-かと思います。
後ろから追突されて事故になるよりは良いですよね。
<A><B>共に「前をきちんと見ていれば良いんだ」と言われるかもしれませんが、少しでも安全な運転をする為には、心に余裕がある方が良いのです。予測ができれば「次にこうなるな」というような事を頭で考えながら体が準備できるのです。
もし、後続車の車間距離が不十分であれえば追突の可能性もあります。
そんなの「後続車が悪いでしょう」
そうです車間距離が不十分な後続車が悪いのです。だからといって追突されたくないですよね。事故に繋がるリスクは取り除いた方が良いのです。
車の運転には、運転技術が必要です。
しかし、運転技術が高くても事故は起こすのです。
安全な運転をする為に必要なのは、余裕を持つ事です。
時間に余裕をもてば速度を出し過ぎる必要はない、気持ちに余裕があれば「視覚」「聴覚」の情報を落ち着いて判断して運転ができるのです。
道路は自分だけのものではありません。
事故が起きると、被害者・加害者共に精神的ダメ-ジを受けます。」
場合によっては、「怪我」という肉体的ダメ-ジを受ける事も少なくありません。
交通事故は無いに越したことはありません。
譲り合いの気持ちを持って、余裕ある運転で「安全運転」に心がけましょう・・・