部下にミス・失態があった場合に「今回は大目にみてやる」なんて事があると思います。
上司としては寛大な処置で本人の為になる事もありますが、甘やかす事にもなりかねませんので注意が必要です。
周囲には器の大きさを感じさせ上司としての株を上げたなんて思っていると、場合によっては後悔する事になるかもしれません。
ある会社の話しです。
内勤営業 A君 22歳 会社の就業時間 8時~17時
A君はほぼ毎日、7時55分位に出社してきます。
出勤時間は8時ですので問題はないのですが
ちょっと何かあると遅刻してしまうと誰もが予想ができる事です。
その日は必然的にすぐにやってきました。
出社してきたのは8時02分。
その会社にはタイムカ-ドはなく記録に残るものはありませんが遅刻は事実です。
A君は照れ笑いをしながら
「すいません寝坊しちゃいました」
と入って来ました。
周りの社員は「やったか~」という感じです。
その時とった上司の対応は
「普段仕事を頑張っているから、今回は大目にみてやる」
と言ったのです。
内勤営業の彼の仕事ぶりは、なかなか優秀だったようですが、この処置が失敗でした。
A君はこの後も、月に1~2回は同じように遅刻です。
大目に見てあげた事が結果、本人の為にならない事があります。
教育・指導というのは非常に難しいものがあります。
仕事に対する姿勢・考え方を教えておく、理解をしてもらう(させる)事が必要です。
50代前後の上司と20代では考え方に違いがあるのは当然です。
しかし仕事をする上では社会人として最低限のル-ル・仕事をする上でのル-ルがあります。この事をきちんと説明して理解してもらう必要があります。
例えば先程の遅刻ですが、A君の気持ちの中では「8時02分 たかが02分」と思っているかもしれません。
でも遅刻なのです。
「たかが2分位」私もそう思います。
しかし、2分を許すと3分はどうなるでしょう?どこでジャッチをすれば良いでしょうか?それはル-ル通りの時間です。という事を教えてあげなくてはならないんですよね。
「そんな事当たり前だ」「見て覚えろ」「常識で考えろ」なんて言っては駄目ですよ。
「俺の後ろ姿を見て仕事を覚えろ」なんて事を
昔々(笑)は言っていましたし、私もそのように仕事を覚えた世代の一人です。
しかし、今は通用しません。
私も含めてですが、昔々は教える事が下手だったのかな?と思いますね。
今の時代、仕事のできる上司とは
管理は当然ですが、
・部下に理解しやすく仕事を教えられる人
・誰が見てもわかるマニュアルを作成できる人
・この人が居ないとこの仕事はできない を作らない人
ではないでしょうか。
このA君には出勤時間に少し余裕を持つという事も含めて沢山の事を、きちんと教えなくてはなりませんね、理解しやすく・・・(笑)