鉄人だった母親

子供の頃、母親が弟を自転車の後ろに乗せ私は自分の自転車に乗り、多分30分位時間をかけて河川に出かけた。

その河川は床止めの施工がされていると言って良いのでしょうか、要するに川底、法面をコンクリ-トで施工してある河川でした。

河川に到着すると、レジャーシートを敷き何かしらのお菓子をおいて、弟と私を座らせ母親はすぐ近くの河川に向かって行った。

法面は隙間や穴のような箇所があるのだが、母親は躊躇なくその隙間に手を入れた、それも素手で。

そうすると

「痛い!」

という母親の声と共に手を隙間から抜くと、手には黒いカニがいたのだ。

母親はカニを獲りにきたのです。

私達にカニを見せたかったのでしょうね~。

弟と私は、かにを見て大喜びです。

自分の指をはさみで挟まれながらカニを捕獲する母親は鉄人でした。

子供ながらに、「母親には怖いものなんてないんだ」と思った記憶があります。

まさに「母 強し!!」

獲ったカニは家に帰ってから茹でたのですが、黒いカニが茹でると赤くなるのを見てビックリです。

ゆでたら赤くなるという事をその時学びました。

まさに自然体験学習といったところですかね。

川で獲れたカニは小さくて、わずかしか食べるところはなかったと思うのですが弟と私は、漁?をこの目で見たものを調理してもらった喜びもあり格別な味だったような気がします。

50年程前の話しです・・・

その母親も今は優しい、おばあちゃんです。

こんな昔話、最後まで読んで頂きありがとうございます。

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