今日この頃・・・

私は若い頃から並んで待つことは大っ嫌い!!

どんなに美味しいと評判の店でも絶対に並ぶ事などありませんでした。

付き合いをいれると約40年の妻も同じだと思っていたのですが、子供たちが成人を過ぎた

結婚 21・2年頃に気がついた。

人気のスイ-ツ店に行ってみたいらしく、雑誌にポストイット(ついこの間まで付箋と言っていた(笑))

がついているんです。

〇〇ケーキ・スープカレ-〇〇等々。

調べてみると、どれも行列ができるお店。

子育ても終わって自分の時間が少しできたんだよな~と少し考えて、いや かなり考えてから

意を決して妻に

「今度の休みポストイットつけている店へ行こうか?」

と言ってみた。

「行列で凄い並ぶらしいから良いよ~」と低めのテンション

その言葉でホットしている私

しかし少し経ってから小声で

「でも食べてみたい 良いの?」

と上目遣い。

上目遣いで女性から見つめられると普通は「おっ!可愛い♡」なんて感じでドキッ!!とするものだが

この時の私は「おっ!?行くのか!?」というドキッ!

まあでも、上目遣いが可愛かったかは別にしても

「良いよ ポストイットつけてある店 順番に行こう」

と良い夫を演じてしまった。

事前に調べた情報通り、どこの店へ行っても行列ができていた。

でも入店して、食べてみると美味しい!

妻を見ると嬉しそうに食べている。

この笑顔を見られるという事は幸せという事なんだと感じた時間だった。

ただこんな日ばかりではなく、小さな事で怒ったりしている事がある私。

良き夫にはなれない自分を反省している今日この頃・・・

優しさにニンマリ

息子が幼稚園児の頃の事。

妻が(息子からすると母親ですので以降は母親で表記します)おやつをだすと必ず母親に三分の一程渡すのです。

「お母さんの分」

と言って。

ある時ロ-ルケ-キとジュ-スをおやつに出しました。

ジュ-スは普段コップに入れて出すのですが、ラッパ飲みをしてみたいというのでペットボトルのままテーブルに置いた。

息子は案の定ロールケーキを母親に差し出し

「お母さん少し食べて」

と言ってきた。

母親は少しだけもらって嬉しそうに食べていた。

息子は母親の顔をニコニコしながら見て、その後ペットボトルのジュ-スをラッパ飲みしていた。

一口飲み終えると

「はい!!飲んで良いよ!!」

ペットボトルを母親に渡してきた。

「は~い ありがとう~」

母親は笑顔でペットボトルを受け取った。

そしてペットボトルを見て笑いながら

「これはお母さんは要らないかな~」

と息子に言うと

「嫌だお母さんにあげるから飲んで!」

と懇願してきた。

母親はその顔を見ると飲まないわけにはいかず

「少しだけもらうね~」

と言って一口飲んでペットボトルを息子に渡した。

私は何気なくそのペットボトルに目をやると、息子が持っているペットボトルの中身には果肉入りジュ-スでもないのに何やら沢山浮いているのです。

目を凝らすと、ロ-ルケーキを頬張って食べた後にラッパ飲みをしたペットボトルには息子の口の中からロールケーキが沢山入ったようです。

ロ-ルケ-キを頬張ったままペットボトルに口をつけて飲んだ結果です(笑)

母親は笑顔でペットボトルを受け取ったのですが、その直後苦笑いをしていた。

しかし母親として息子の厚意を踏みにじるという選択肢はなかった。

息子は母親がペットボトルのジュ-スを飲んでくれてご満悦です。

息子が母親を見つめながら嬉しそうにしている顔が今でも頭に浮かんできます。

息子にとって母親の笑顔は最高のご褒美だったのだろうと思います。

母親も苦笑いをしながらも幸せそうな顔をしていました。

息子の笑顔は母親にとっても最高のご褒美だった筈です。

そんな息子は30歳を過ぎましたが、スイ-ツが人数分ない事がわかると母親に

「食べてよいよ~ 余ったら食べるわ~」

と言います。

母親優先です。

ペットボトルのジュ-スには果肉以外の異物が浮いている事はないですけどね・・・(笑)