鉄人の母は稲刈りの時期になる農家にアルバイトに行っていました。
当時は「でめんさん」と言ってましたね。
北海道の方言らしいのですが、農家でアルバイトをする人を「でめんさん」と呼んでいました。
私は子供ながらに「でめんさん」って何だ?
デメキンのと関係があるのか?と思ってましたね。
もう一つ疑問に思っていた事がありました。
これは知っている方が多いのかも知れませんが
農作業に一緒について行くと、10時位と15時位に
「こびるだよ~」
と言って、パンやお菓子を持ってきてくれるんです。
私は、何だかよくわからないけれど「パンやお菓子が食べられる!!」と嬉しかったのですが
「こびる???」
と思っていました。
子供の私は言葉が「ひらがな」でしか頭に入ってこなかったので全然理解できなかったのですが
漢字にすると「小昼」なんだそうで
小さいお昼=おやつ
という事だったんです。
「おやつだよ~」
でいいじゃないですかね(笑)
本題に入ります。
鉄人(ここから母親を鉄人と呼びます)が稲刈り作業をする時に一緒に行った時の事です。
当時(50年近く前)は鎌を使い手作業で稲刈りをするのですが、刈った稲を乾燥させる為に ・杭掛け・ハサ掛け(簡単にいうと木に掛けて干すというイメ-ジ)・束にした稲を直接田んぼに立てかける、といった方法で乾燥をさせるのです。
その後回収をするのですが、直接田んぼに立てかけている稲を回収する時なんですが、稲の束を持ち上げると、かなりの確率でネズミがいるんです。
鉄人はそれを知っていて持ち上げた瞬間に捕獲作業に入るんです。
軍手をはめた手で・・・
そして捕獲!(反射神経が良かったんですね~)
この時もカニを捕獲した時と同じく噛まれて「痛い!!」って言ってましたね(笑)
でもその後、「ほれネズミだよ」って見せてくれるんです。
弟と私は喜んで見てました。
鉄人は相変わらず弟と私を喜ばせようと体を張ってましたね~。
今思えば・・・やっぱり鉄人ですね(笑)
この鉄人とは現在、二世帯住宅で暮らしているのですが、先日我が家の猫が鉄人に牙を剥きました。
普段は鉄人の足元で昼寝をする猫なんですが、どうも機嫌が悪い時に構い過ぎたようです。
鉄人には言ってあったんです
「ちょっとキカナイところがあるし、猫は気まぐれで、構われ過ぎると噛んだりするから気をつけなさい」と何度も・・・
ところが
「いや~この子はそんな事しないから~」
と全く気にする様子なし
でもその結果がこれです


無残な姿になりました。
孫である私の息子に
「ばあちゃん大丈夫かい?気をつけれって言われてたしょう」
と言われ
「うん言われてた~ こんな事する子じゃないんだけどね~ でも大丈夫だよ」
と苦笑い。
もうあの頃の鉄人は何処にもいません。
鉄人も今は77歳。
孫に心配をされる可愛い「おばあちゃん」になりました。
因みに我が家の猫は息子には何をされても、な~にもしません。
拾ってくれた息子が主人だという事がわかっているのでしょうね。
餌は毎日、私があげてますけどね(笑)