~回想~ 妻・深夜のパ-ト

息子4歳・娘2歳位の時に妻が深夜のパ-トをする事になりました。

何のパートかというと、総菜を作っている24時間操業の食品工場です。(週2~3回)

子供達がまだ小さく日中は働けないので24時から6時迄のパ-トに行ってみる事にしたのです。

アパ-トから車で10分位の場所にあり、送迎は私がしていました。

出勤で送る時間は確か23時00分位だったと思います。

最初は送る時に子供も車に乗せて送り、迎えの時は起こすのはかわいそうなので寝かせたままで迎えに行くつもりでした。

ただ、物凄く不安で心配でした。

子供達には

「朝起きてお父さんがいなくても心配ないから、お母さんを迎えに行っているだけだから直ぐに帰ってくるからね」

と何度も言い聞かせました。

その為に、「ここに仕事をしに行くんだよ」とわかるように最初の頃は妻を送る時に連れて行ったのです。

でも息子が私に言うんです

「お母さん迎えに行くとき起こして!!直ぐに起きるから!!」

って言うんですよ。

私は

「わかった!でも何回か起こしても起きなかったら寝かせておくよ」

と返事をしておきました、それは無理だよな~と思いながら。

息子と約束をした私は、翌朝

「迎えに行くよ~」

と二回程声を掛けたら直ぐに起きました、そして隣に寝ていた娘に

「〇〇朝だよ、お母さん迎えに行くよ!」

と必死に起こしているのです。

息子にしてみると、早く一緒に迎えに行きたい気持ちと起こさないと置いて行かれる!と思ったのでようね。

私はその行動に、ちょっと感動しながら

「〇〇はお父さんが起こして服を着せるから、自分の用意をしなさい」

と話し、娘の支度をしながら息子をみていると真剣な顔で身支度をしていました。

子供に対しての生活リズムとしては決して良いものではない事は分かっていましたが、息子が少し逞しく見えてのを覚えています。

私は、娘の髪型を”ヤシの木ヘア”にするのに手こずっておりました(笑)この日も、違う髪型したいな~と言われましたが

「お母さんがいる時ね~」

と話を流していました。

こうした感じで子供達と送迎している事もありました。

子供って親に絶対の信頼を寄せているし、大好きですよね。

お母さんの迎えに行きたいし、家に置いて行かれるのも寂しいんですよね。

こんな感じで数か月パートをしていたある朝の送迎の事です。

その日は子供達を起こさずに妻を迎えに行きました。

アパ-トに置いてきたので、妻を車に乗せて気持ち急いで帰りました。

アパ-トに帰り居間に入ると、ソファーの上で息子と娘が毛布にくるまり、ピッタリ身を寄せて私達を待っていました。

二人共に満面の笑顔で

「おかえり~!!」と、妻を目掛けて駆け寄ってきました。

私も当然ですが、妻はもうたまりませんよね~。

久しぶりの再会のように両手で子供達を抱いていましたね~

笑顔ながらちょっと”ウルウル”だったと思います。

いや~本当 思い出すとちょっと感動です。

その出来事があってから、少しして妻はパートを辞めました。

子供に寂しい思いさせたな~というのと、生活リズムが子供に良くないので続ける事はちょっと・・・と思ったのです。

子供達にも寂しい思いをさせましたが、妻にも苦労かけました。

ここでも、子供達に思い出を作ってもらったと同時に妻の凄さ、素晴らしさ、母親の子供への愛情を再度確認したような気がします。

子供にとってはどうでしたかね~。

親は子供への愛情があって然るべき。

同時に子供への責任があるのが親ですよね。

私達は又、子供に勉強させられたような気がしましたね・・・