1970年頃の話しです。
私が入学した小学校は木造平屋の建物でした。
校舎に向かって
右側・・・1・2・3年生
真ん中・・教職員
左側・・・4・5・6年生
と三つの玄関に分かれていて校庭には
二宮金次郎像(二宮尊徳)があった。
小学二年生の時だったと思うのですが
ある日、友達の一人が
「深夜になると二宮金次郎が校庭をランニングするらしいぞ!」
と声を弾ませながら言ってきた。
子供の私達には何ともミステリアスな話だった。
「三年生で見た人がいるらしい」
なんていう同級生も居ました。
その人に会わせて~ ですよね(笑)
よしっ!深夜0時に校庭に集合して確かめよう!
って事になったのですが小学二年生の私達です。
深夜に出かける事を親が許す訳がありません。
まして理由が・・・
ってな事で深夜に確かめる事を許されなかった私達は
下校する時に『二宮金次郎像』を凝視をして記憶。
翌朝の登校時に前日と変化がないかを確認してました。
当然変化なし。
私達は
「流石 金次郎さん 走り終わっても同じ姿勢に戻ってる」
なんて言っていました。
この発言
私達の中では毎晩校庭を走っている事を信じていたのですかね~(笑)
こんな小学校へ通っていたのですが冬になり驚くべきものを見にするのです。
授業が終わり友達数人と体育館で遊んでいたのですが、気が付くと外は薄暗くなっていました。
先生には授業が終わったら早く下校するように言われていたので
「先生に見つかると又怒られるから帰ろう!!」
と皆に声をかけ、ランドセルを背負い体育館を飛び出しました。
すると
「わあ~!!」
という叫び声。
体育館を出た私達の目に飛び込んできたのは、薄暗い廊下を横断している巨大な蛇。
この瞬間に一歩も動く事が出来なくなりました。
睨まれてはいませんでしたが、まさに蛇に睨まれたカエル状態です。
私達の叫び声を聞いて
「どうした~!?」
と言いながら作業服を着たおじさんが走ってきた。
私達は声がでず震えながら蛇を指さした。
するとおじさんは
「んっ?これがどうかしたかい?」
と言いながら廊下の電気をつけた。
私達が震えながら指を差した先にあったものは、汲み取り(し尿処理)のホースだった。
当時は今のように水洗トイレではなく汲み取り式(通称 ぼっとんトイレ)でしたので定期的にし尿処理業者の方が汲み取りに来ていた。
普段は廊下をホースが這う事は無い筈なんですが、積雪の関係で車両を通常の場所に駐車する事が出来なかったらしく廊下を横断していたのです。
蛇じゃないとわかった私達は胸を撫で下ろしました。
しか~し!!
大声をあげて叫んだ事で先生も数人駆け付けたので、私達が遅くまで学校に残って遊んでいた事がばれてしまい、みっちり怒られました。
胸を撫で下ろした直後に・・・。