平穏

20数年前

仕事先で母親がくも膜下出血で倒れた。

母親が倒れる瞬間を見ていた同僚が救急隊員に状況を説明すると

救急隊員は即座に脳外科の受け入れ先を確認して搬送してくれた。

連絡を受けた私は病院へ行き医師からの説明を聞くと

「くも膜下出血です この状態で30分以内に搬送されて50%の生存率 更に手術で50%の生存率」と言われた。

続けて「命が助かってもご本人に戻れるかはわかりません」という言葉。

何とも言えない言葉だった。

そんな母だが元気に暮らしている。

私の顔みて猫の名前を呼び 

「あ~ちがうちがう ○○だ」

ととぼけた事を言うが元気だ。

「夜が寝られないのさ~」

と言ってくる。

それはそうだ

日曜日の昼間に覗きに行くと昼寝している

それも3時間以上。

「眠くなったら寝れば良いんだから気にするな」

と言っておく。

「そうだね 朝早く起きる必要もないからね」

と笑っている。

と思ったらテレビを見て笑っていた。

日曜日の朝

土曜日の夜

「明日どこか行こうか」

と妻に言うと

「うん 何時に出る?早い?今晩のうちに洗濯しないと駄目だね」

と矢継ぎ早に言っている。

「何時にでよう?早く出たいけど大丈夫か?洗濯 そうだな・・・」

と考えていると洗濯機が動き出した。

何処へ行くかも決めていないがとりあえず準備をするか。

と言っても私の準備するものは特にない。

少しだけお金が入っている財布と携帯電話を持つだけだ。

妻と一緒に出掛けるのだからお金は無くても良いのだが財布には免許証が入っている。

妻は車の免許をもっていないので運転手は私だ。

洗濯機の音を聞きながら二人でテレビを見ているが何処に行こうかという話しはない。

私の朝はいつも早いが妻の日曜日の朝は遅めだ。

妻の目覚めの時間で行くところは決めよう。

翌朝 私は4時30分起床。

当然 妻は熟睡中。

愛猫にご飯をあげてテレビを見ていると、なんと妻が起きてきた。

5時30分だ。

これからシャワ-を浴びて化粧をして身支度。

7時だな。

池田町にでも行くか~。

我が家から約200kmの距離。

妻が好きな 【DCTgarden IKEDA】ドリカムの記念館。

喜ばれました。

だいぶ前のことですけどね(笑)