ジャケットが迷った夜

ダブルスーツの事を記事にしたものを読み返していたら思い出した。

私、黒系のスーツが好きです。

もう、かなりも前ですが、ジャケット・スラックス、所謂ジャケスラが流行った頃にダブルス-ツが好きだったにも関わらず何故か黒のシングルジャケットを買った。
ジャケスラは今、又流行っているのかな?

パンツは(普段はパンツなんて言いません ズボンです(笑))千鳥柄に合わせたり、黒も履いてました。

その時のウエストは72cm 今は85cm?位かな。

妻はたま~に

「あんなにスリムだったのにね~」

とズボンを買いに行くとボソッと言われます。

私は心の中で

「お前もスリムまではいかないけれど、もっと細かったよな」

と呟きます。

まあこれは歳を重ねると仕方がない事ですので良いのですが。

こんな事はどうでも良い話しなんですが丁度この頃、義祖母が92歳で亡くなりました。

仕事を早退した私は、まだ幼稚園児の子供二人に妻が用意した子供達の服を着せようと悪戦苦闘したような気がします。

その間に妻が礼服を用意したり泊りの準備をして出発。

会場まで70km程の距離。

子供達にとってはちょっとした遠足気分。

会場に到着した私達は、こんな時にしか会わない親戚に挨拶をしたり、集まった人たちと話しをしていました。

義母は4人姉妹の長女なんですが、妹達が無駄に煩い。
「葬儀委員長がどうとか、お寺さんがどうとか、ご焼香の順番がどうとか」
と喋りっぱなしだ。

思わず

「落ち着いたら~」

と言ってしまった。

そんな事をやっているうちに通夜が始まった。

通夜が終了して食事が始まったのだが、その時に私は礼服の異変に気が付いた。

私の礼服は、妻と結婚する時に結納返しとして頂いたオーダ-礼服なのだが、ダブルなのです。

しかし!私が着ていたのはシングル。

思わず笑いながら妻に

「俺の礼服ってダブルだよな」

と聞くと

「そうだよ今更何言ってるの?」

と返事が返ってきた。

間違いない、俺の礼服はダブルだ。

妻の方へ向いて上着の前裾を両手で持って「パン!」と軽くやってみた。

「なに?肩が凝るなら脱いだら?」

全く気が付いてない。

「これシングルだけど」

こう言ってやっと気が付いた。

「あら!?」

通夜に二人で大笑いです。

祖義母も多分笑ってくれたでしょう。

何故か私の事を気にかけてくれる人でしたので。

幸いジャケスラ状態の礼服ですが全く不自然な感じがないので問題なし!

気付かず着ていた私が一番の間抜けです。

家の中でどこでどう入れ替わったのかが不思議でした。

私はどちらかと言うと妻に用意された服はそのまま着ます。

だから妻が悪いという事を言いたいのではなく

ここでは
①黒いジャケットは礼服だと思い込んだ
②妻に用意してもらったものには何の疑いをもたない 確認しないで着る

これが間違いの原因です。

これを回避する為には
①紛らわしい服は買わない?
②自分で確認しろ!!

まあようするに自分の事は自分できちんとしなさい!!という事ですね。

因みに私、スーツの着こなしはきちんとしているようです

あくまでもス-ツだけですけど(笑)


仰天の言動

コンビニで精算前の商品をマイバックに入れてレジへ向かった客がいた。

おいおい 精算前の商品はマイバックに入れたら駄目じゃないの?

と思いながら見ていた。

店員は少し戸惑いながら、マイバックから商品を一点取り出してスキャンをしてレジカウンタ-に置いた。

ここで事件が起きた。

「カウンタ-に置いたら汚いでしょう!何やってんのあんた! カウンタ-からコロナウイルスが感染したらどうするのよ!」

と怒り出した。

店員「申し訳ございません。精算をする為には商品をスキャンしなくてはいけませんのでご了承下さい」

当然の事である。

その前に精算前の商品をマイバックに入れるのはル-ル違反である。

「何やってるの」と言われるのは、あんたの方である。

敏感になるのはわかるが、貴方だけのルールはこの状況では通用しない。

そんな事を思いながら自分の買い物をしていると

「つかえない店員だ 二度とこの店には来ない!」

と言って出ていった。

この発言には呆れた。

この場面だけを見た人は店の対応が悪くて客が帰った という光景に見えるだろう。

しかしこれは明らかに客の自己中心的言動としか言いようがない。

店員さんの気持ちを考えるといたたまれない気持ちになるが、自分から二度と来ないと言ってくれた事に感謝しようではありませんか。

前にも同じような事を書きましたが、お金を払う客は偉い訳ではないし店側に失礼な事、非常識な事を言って良い訳がない!

店員には接客マナ-が必要ですが、客には買い物マナ-が必要です。

Wの悲劇 流行は繰り返すと言うが・・・

1986年10月 日本テレビ系列で『あぶない刑事』の放送が開始された。

当時私は22歳。

舘ひろし・柴田恭平W主演のこのドラマにハマっていた。

その他に、浅野温子・中村トオル等の豪華出演者で、どちらかと言えばコメディドラマだった。

このドラマで、舘ひろし・柴田恭平の二人はいつも格好よくスーツを着こなしていた。

中でも私の目に留まったのは、二人が着ていた『ダブルスーツ』です。

シングル・ダブルと両方着こなしていたと思うのですが『ダブルスーツ』を着こなしている時の格好の良さに見とれてしまった。

その時付き合っていた彼女は某百貨店の紳士服売り場に務めていたので、テレビを観た翌日に

「ダブルスーツある?」

と聞いてみると

「私の売り場にあるものは形が若者向きじゃないから別の売り場で買おう」

と言われ『イクシ-ズ(ixi:z』売り場へ連れて行ってもらい、彼女の見立てで当時流行っていた上着の丈が少し長めのものを購入した。
因みに『イクシ-ズ』は当時、㈱レナウンのブランドの一つであったが、調べると2009年に廃止となっていた。

翌日、早速買ったばかりのスーツで出勤。

私は自分が満足していれば人が何を言おうとあまり気にならないタイプ。

紳士服売り場の彼女は似合うと言ってくれていたので尚更気にならない。

そんな私は新しいスーツを購入した事に気づかれなくても何の問題はない。

新しいスーツで出勤してご機嫌な一日を過ごしたような気がする。

しかしダブルスーツはこの一着しか持っていない。

毎日同じスーツを着る訳にはいかない。

シングルスーツを5・6着持っていたので単純に5・6回に1回は、ダブルスーツを着ることができるのだが、もっと着て出勤したいと思った私は、更に3着程購入。

それからは新調する時は、ダブルス-ツを購入していた。

そうこうしている内に、流行と共にダブルスーツに陰りが見えてきた。

シングルス-ツは、三つボタン・四つボタンとどんどん進化していった。 

そんな感じで時代はシングルス-ツが主流になった。

それでも暫くはダブルスーツを着ていたのだが、いつしか着ている人を見なくなり仕方がなくシングルス-ツを何着か購入した。

そんな時から暫くしてダブルスーツが若者の間で流行ってきているような事がネットに掲載されていた。

しかし昔のような感じではないような気がする。

未だにタンスの肥しになっているダブルスーツが何着かあるが、日の目を見る事はあるのだろうか?

あっ!その前にその時の体型に戻さないと着こなす事はできないな・・・(;^_^A

スーツの型も昔とは違うから無理かな?

時代は繰り返しても無理がありそうだ。

最後に知りたくもない情報だと思いますが、その時の彼女は今の妻です・・・。

価値観

8年程前に妻の誕生日に子供達が腕時計をプレゼントしてくれた。

息子は我が家に住んでいるが娘は一人暮らしをしていたので、兄妹連絡を取り合って何を贈るか相談していたようだが決まらず娘から私に連絡がきた。

何のアドバイスをした訳ではないのだが腕時計を買うという事になった。

私がアドバイス?をした事と言えば、無理して高いものは買わないようにという事だった。

誕生日当日は仕事終わりの娘を迎えに行きケーキを買って帰宅。

息子は既に帰宅済み

妻には娘が帰ってくる事を知らせていなかったのでサプライズです。

♬ハッピバスデ-♬を歌い

娘がプレゼントを渡すと。

プレゼントの中身を見る前に涙、腕時計を見て又涙。

妻は涙もろいんです。

ただ私がプレゼントを買っても涙を流した事 あったかな?(笑)

こんな感動をくれた腕時計ですが動かなくなってしまった。

購入店へ持っていき時計を見せると、正式にはメ-カ-に送らないとわからないが 20,000円程かかるかもしれない。それともう一つ、発売してから10年程で部品供給が終了している可能性があるので部品があればという事だった。

他の物なら20,000円もかかるなら買い替えようかと考えるかも知れないがそうはいかない。

子供達からプレゼントされた大切なものだから。

この価値は私達いや妻にしかわからない。

「高いな どうしよう」と思って無言でいる妻の横で

「これ 子供達がプレゼントしてくれたものなんだ。決して高価なものじゃないかもしれないけど修理して欲しいな」

と店員に話すと快く対応してくれた。

その後1週間後に店から連絡が入り部品があるから修理に入りますとの連絡があり、更に約1週間後に修理完了の連絡が入った。

本日、受け取りに行き腕時計をつけた妻はご満悦な様子だった。

暮れが押し迫った12月に我が家にとっては痛い出費ではあったが、2021年の締めくくりが妻の笑顔で良かったような気がする。

まだ10日余り残っているので、まだわかりませんがね・・・。

鈍感男の遅い寄り添い

ある日妻を見ると初めて目にする服だったので

「買ったの?」

と聞いた。

「あまり高くなかったから・・・」

とちょっと言い訳っぽく返事が返ってきた。

「いやいや 値段の事を言ってる訳じゃなくて 見たことない服だからさ いいんじゃない」

と返すを妻が笑顔になった。

妻がこんな言葉を返してくることは初めてではない。

妻は頻繁に自分の物を買う女性ではない。

なので私は「余程気に入ったのか、着るものが無くなったのか?(笑)」

と思っているので文句を言うつもりは毛頭ない。

妻が綺麗になってくれるなら私としては文句を言う筋合いはない(笑)(笑)(笑)

しかし妻は後ろめたさがあるかのように「高いものは買ってないからね」という感じである。

私は基本的に、何を買っても生活に支障がでなければ問題ない。

最初は妻の性格なのかな?と思っていたのですが、脳科学者である『中野 信子』さんの記事を読んで納得した。

「服かったの?」の問いに「高いものは買ってないからね」は正にそういう事のようだ。

男と女の脳の違いだ。

全員の女性が該当する訳ではないとは思うが妻にはぴったり当てはまった。

最初は脳科学?と思っていたし正直あまり信用をしていなかった。

親の躾、育ってきた環境で人の性格は形成されるのでは?と思っていた。

しかし、脳も関係していたとは。

100%信用する訳ではないが多少参考にするに値すると思った。

結婚して33年が過ぎ年が明けると34年になるが、何年経っても新しい発見があるのかも知れない。

妻は私の事を常にそう思っているのかも知れないが(笑)

私はウインド-ショッピングというものは好きではないのですが、ある時から妻と外出をした時には一緒に見て歩くようになった。

一緒に見ていると「あ~これ欲しいんだな~」とわかる時がある。

その時は

「買ったら よいよ」

と言うのだが

「いや いいわ~」

と言葉が返ってくる。

この言葉の中には「私だけこんな高い服買えない」と思っているのはわかったいるので(我が家にとっては高いという事で決して高価ではありません(;^_^A)

同じ事をもう一回言う。

そうすると3回に1回いや5回に1回くらいは購入しますかね。

これは妻の性格と台所事情を考慮しての事です。

私がこういう行動・考えられるようになったのは結婚して20数年近く経ってからです。

言葉が少し違いますが妻に対しての遅咲きの中年かな?・・・(笑)

誰でも癖はある

数年前の事。

10人程の従業員がいる事務所で仕事をしていた時、M君が他営業所の事務員の女性と話しをしているようだった。

その声が自然に耳に入ってきた。

耳に入ってきたのは良いのだが会話が非常に気になる。

何故かというとM君の会話を聞いていると

「逆に〇〇なんじゃない?」「それ逆にさ~」

と『逆』という言葉を連発するので気になって気になって。

逆の逆なんだから、おっ!元に戻ったぞ! なんて思いながら聞いていました。

M君は直ぐに「逆に」と言う癖があるようです。

会話の中に逆にする内容もないのに。

笑いながら聞いていた私だが自分にも癖がある筈。

周りは気づいていても言われないと気付かない癖が。

電話の会話は気を付けているつもりではあったが、この事があってか尚更気を付けるようになった。

取引先で親しい方でも、調子に乗って話していて失礼な事・気分を害するような事を言わないようにと。

『人の振り見て我が振り直せ』です。

勉強させて頂きました。

M君ありがとう。

一応私の部下だったM君は受注業務も担当していて、ちょっとした打ち合わせをする事もあるので後でちょっとだけ注意をしておきました。

罠にかかる私

ス-パ-やコンビニで精算をしようとするとレジ方向に矢印が書いてあり

『この位置にお並び下さい』

と床に書かれている。

私がよく行くコンビニは、その通りに並び2番目の順番になるとレジに向かって陳列台の先頭の位置に立つ事になるんです。

わかりますかね、陳列台の端です端っこ(笑)

水曜日にコ-ヒ-を買いに店に入りレジ前に書いてある通りに並んだ。

そして2番目の位置になると

「お客さ~ん 疲れてるみたいだね~ 疲れている時はこれ最高だよ~」

という声。

ピ-ナッツチョコレ-トが揺れながら私に囁くのです。

「コーヒ飲むんでしょう?俺 コーヒ-と相性良いよ!」

ってね。

100円なら良いかと買ってしまった。

疲れていたのか美味しかったんですよねこれが。

金曜日の今日、この店にコーヒ-を買いに行き3番目に並んだ。

一人精算がおわって2番目になった。

いましたそこに あいつが。

「お~毎度!今日はいらんのか?俺 コーヒ-との相性バッチリだったろう!?」

この誘いを断る事ができずに又買ってしまった。

な~んてピ-ナッツチョコが誘ってくる訳はないのですが、レジへと向かう導線の絶妙(私が思うだけかも?)な位置に100円というお手頃商品を陳列しているこの店は流石だ。

『ついで販売』手法の罠にかかってしまった。

なんて自分の意思の弱さで買ってしまった言い訳ですけどね・・・(;^_^A

理由はこれだ!母の料理ベスト3 

前回、母の記事を書いた事で思い出した。

母は9人兄弟姉妹の一番上の長女として産まれましたが長女である母だけが母親が違ったのです。

ですから他の8人は腹違いの兄弟姉妹という事になります。

子供の頃、母の家は貧乏だったらしく『腹一杯』にご飯を食べる事はできなかったようです。

9人兄弟姉妹の一番上という事と、一人だけ母親が違うという事もあり我慢をしていたのだという。

因みに9番目の子供は四女なのですが、歳が私の1歳上のお姉さんです。

でもこの人は母の妹になるので叔母になります。

そんな母は中学を卒業すると共に生まれ育った岩手県を離れて北海道へとやってきました。

そして畑作農家に住み込みで働く事になった。

当時16歳の乙女は(母親の事を乙女と書くのは照れますが)

住み込んだ農家で

「沢山食べなさいね」

と言われても恥ずかしくて「おかわり下さい」と言えなかったらしい。

ここでも母は『腹一杯』になる事はできなかったようだ。

3年程働いた頃、お見合いの話しがあった。

相手は今の父です。

貧乏をしていてご飯も『腹一杯』食べる事ができなかった母。

お金持ちの男と結婚をして少しでも贅沢をしたいと思いきや、

「もし結婚するなら貧乏そうな人にしよう。そうすれば貧乏な自分が惨め想いをする事がない」

と考えたらしい。

この想いからの結婚ですから父に対して想いは
・いい男ではない
・心惹かれたものはない
・恋愛感情はない

という感じだったらしい。

母はこの人と結婚をして子供が産まれた。

母親は自分の子供が「おかわり!!」と言った時に、ご飯が無いということだけは言いたくない。

『腹一杯』ご飯を食べさせてあげたいと思っていたらしい。

確かにご飯は沢山食べた記憶がある。

私には1歳下の弟がいるのですが、一時は1日一升の米を炊いていた時もあったようだ。

野球部の私とサッカ-部の弟でしたから。

結婚をしてからの母は、給食センター(学校)・病院の調理場で働いていたのですが、当時の給食センタ-長の勧めで調理師免許を取得した。

調理師免許を取得したからという訳ではないのでしょうが、給食センタ-で働いている時のメニュ-を参考にしたり、TV番組の料理をメモして自分流にアレンジをして料理のレパ-トリ-を増やしたようです。

その中でも私の記憶に残る <料理ベスト3>
1.どんぶり茶碗蒸し
2.ひき肉入り味噌ラーメン
3.スパゲッティ ミートソ-ス
 ※スパゲッティですよ パスタではありません(笑)

ベスト3について解説をさせて頂きます。

1.どんぶり茶碗蒸し
 茶碗蒸しの器は小さい!こんな器の量で『腹一杯』にならない!という事でどんぶりになりました。
 母らしい発想です。
 そもそも茶碗蒸しで『腹一杯』にしようとする人はいませんけどね。  

2.ひき肉入りラーメン
 これは以前ブログに書いた事に関係するのですが、私が中学生の時に30kmの道程を自転車に乗り美味
 しいラーメンを求めて旅に出た事があります。(大袈裟ですね)
 それを知った母は、それじゃあ美味しいラーメンを作ってやろうじゃないかと出来上がったのがこれ
 なんです。     

3.スパゲッティ ミートソ-ス
 給食センタ-のメニュ-にあって初めて知ったらしいのです。
 子供はこういうものを好むのだ思い、自分はあまり好きではなかったらしいのですが、私達が喜んで 
 食べてくれるならと作ってくれた私達の為の料理なんです。

こんな母は今でも12月31日には、どんぶり茶碗蒸しを作ってくれています(笑) 

   

 

私の才能は親譲りだった

中学の時の美術が通信簿で『2』だったにもかかわらず子供達の為に何とも不気味な ドラえもん を描いた私ですが、どうやらこの才能は母親譲りだったようです。

もう50年近く前の事になります。

私が小学1年か2年生の時です。

学芸会の劇で『みなしごハッチ』をやる事になったのです。

私の役は

ハッチでもなくママでもない。

その他のハチ達です。

台詞はありません。

因みにクラスの児童が全員出演だったと記憶しています。

私はその他のハチなので、最後に数匹(数人)で羽を広げて(腕を広げるだけ)飛んでいるように舞台を2~3周するだけです。

ただ劇ですので一応ハチらしく見えるように画用紙で頭に被り物をします。

被り物といっても画用紙を輪にしてハチの縞模様の色を塗り、触覚をつけたものです。

この被り物ですが、担任の先生は保護者に作成して下さいと要請してきたのです。

もう遥か昔のことなので記憶は曖昧なのですが、母親は絵を描いてくれた事も工作もしてくれた事がなかったと思います。

毛糸で手袋・帽子はよく作ってくれたんですけどね。

母親は担任からの要請を聞いて困りながらも学芸会当日にはハチの被り物が出来上がっていました。

私はそれをもって学校へ。

学校へ行って私と同じ役の被り物と自分の物を比べると何かが違う。

皆、綺麗な縞模様なのに私のは縞模様が波をうっているんです。

ぐにゃぐにゃなんです。

それと色合いも少し違うんです。

まあこれは遠くから見ればよくわからない。

しかし、私の出番直前に事件は起きました。

♪ゆけゆけハッチ みつばちハッチ♬

音楽が流れ始めて、その他のハチが羽を広げて舞台飛び回ります。

私が準備していると目の前に何かが ひらひら と落ちた。

なんだ! 私の触覚だ!!

焦って拾って頭につけたが元には戻らない。

仕方なく私は、皆が両手を広げて飛んでいるのに、触覚を押さえながら片手を広げて飛ぶ羽目になった。

劇が終わり家に帰ると母親が

「なんで片手で飛んでたの?」

と聞くので説明をすると。

「あら~ ご飯粒でつけたのが駄目だったかな~ ごめんね~」

と謝ってきた。

当時の私は何とも思っていなかったが今なら言える

ご飯粒が乾燥して触覚がとれたよね母さん!!

きちんと糊でつけてよね!!

でも私の為に頑張ってくれた事には感謝しております。

最愛の二人に贈った力作

私は学校の授業で美術が一番苦手だった。

中学では通信簿が10段階評価になったのですが

『2』だった事があります。

5段階評価にすると『1』なので最低です。

嫌いだったので課題提出をしなかったが響いたのがあるようですが才能はありませんでした。

こんな私が結婚をして息子・娘の子供二人に恵まれました。

子供が成長してくると

「お父さん絵を描いて」

と言ってきた事があります。

そんな二人は笑顔で私の横にきてピッタリと身を寄せてくるんです。

可愛かったですね~。

そんな子供達のリクエストに父親として何とか答えてあげなくてはならないと思い考えました。

考え抜いた挙句、私が描いたのは『ドラえもん』でした。

でも描いた人は10段階評価の通信簿で『2』の私です。

私が描き終えると

「わ~ ドラえもんだ~!」

と大喜びです。

この時の私は父親という重責をやり遂げた達成感で感無量でしたwww

通信簿で『2』の私が子供の為に頑張っていた頃がありました。

そんな私が描いたのは、この一枚だけなんですが妻が大事に保管していたんです。

その絵を二人の子供達が社会人になったある時に妻が

「じゃ~ん」

私が描いた ドラえもん 登場!!

子供達は

「お~新しい ドラえもんだ!!」

と大笑いです。

私も笑わずにはいられませんでした。

笑いながらも妻は

「絵が苦手なお父さんが一生懸命描いた力作だから大事に保管しておきました!!
 あんた達ははこのドラえもんを見て物凄く喜んでいたんだよ」

とフォロ-?

私が描いたものは、足がなが~い細身のドラえもん。

自分で言うのは何ですが不気味だった。

美術が10段階評価の『2』でも

この時は親として頑張っていたのです私もwww

残念ながらその力作は有りません。

有ってもお見せしませんけどね・・・。